はじめに
出入国在留管理庁は、外国人が日本で事業を行う際の在留資格「経営・管理」について、要件の厳格化を盛り込んだ省令改正案を示し、意見公募（パブリックコメント）を実施しています。確定前の「案」であるため、最終的な内容は官報公布や通達で確定します。報道では2025年10月中旬の施行を目指すとされています。
（出典： 日本経済新聞、産経ニュース/FNN）
改正案の内容（資本金・従業員・経営経験／学位）
資本金要件
- 現行「500万円以上」→「3,000万円以上」に6倍引き上げ案。
- 入管庁の試算では、現状この基準を満たす外国人経営者は全体の約6％にとどまるとされています。
（出典： FNNプライムオンライン）
常勤従業員の雇用
- 新たに「常勤職員1名以上の雇用」を必須とする案が示されています。
（出典： nippon.com 時事配信）
経営経験／学歴
- 「経営・管理の実務経験3年以上」を求める案。
- または、これに代わる条件として「関連分野の修士以上の学位」を有する場合も要件を満たす可能性があると報じられています。
（出典： nippon.com 時事配信）
公認会計士等による第三者評価について
現行の運用でも、更新時に事業の継続性に疑義がある場合（例：売上が長期間発生していない、債務超過など）、
公認会計士や中小企業診断士等による「改善見通し評価書」の提出を求められることがあります。
今回の改正案と直接的に結びつけられているわけではありませんが、制度全体が厳格化されることで、第三者評価書の重要性が今後さらに高まる可能性があります。
（出典： 法務省 出入国在留管理庁「経営・管理」在留資格運用資料）
今後のスケジュール
- 意見公募（パブリックコメント）期間：2025年9月24日まで
- 施行見込み：2025年10月中旬を目指すと報じられています。
正式な省令・通達により最終的な基準が確定しますので、必ず最新情報をご確認ください。
（出典： 朝日新聞）
行政書士として、専門家の立場から感じること
今回の改正案は、資本金の大幅引き上げ、常勤従業員の雇用、経営経験や学位の要件追加など、従来に比べて格段に高い基準が示されています。制度の信頼性を高めるための措置である一方で、真剣に日本で事業を展開しようとする外国人経営者の方々にとっては、準備段階で大きな負担となり得ます。
行政書士として専門的な実務に携わる立場から申し上げると、「基準が上がる＝門戸を狭める」ことではなく、むしろ持続的に事業を行いたい方が安心して経営できる環境を整える意図があるのではないかと感じています。
つまり、資本や雇用体制を早い段階で固めておくことが求められる分、長期的な事業基盤を築く後押しにもなり得ると考えています。
もちろん、急な制度変更は現実的な負担となるため、外国人経営者の方々が不安を感じられるのも自然です。その際には、どの要件が必須で、どの点をどう準備すればよいのかを具体的に整理し、事前に増資計画や雇用計画、第三者評価の準備を進めることが、今後ますます重要になると実感しています。
まとめ
改正案では以下の点が大きな柱となっています。
- 資本金要件：500万円 → 3,000万円
- 常勤従業員：1名以上の雇用を必須化
- 経営経験／学位：経営経験3年以上または修士以上の学位
- 公認会計士等による第三者評価：更新・継続性審査において提出が必要となり得る
これらはあくまで「案」の段階ですが、実務に与える影響は大きいため、早めの準備・体制整備が重要です。特に、資本金の増強、雇用計画、学歴や経歴の証明資料の整理、必要に応じた第三者評価の取得などをご検討ください。
本記事は2025年8月26日時点の報道をもとに作成しています。最終的な要件は、今後公表される省令・通達等をご確認ください。
经营管理签证修改方案汇总｜注册资本3,000万日元・雇佣员工・经营经验要求（2025年8月最新）
前言
日本出入国在留管理厅正就外国人在日本开展业务时所需的在留资格“经营・管理”提出更严格的要件修改方案，并公开征求意见（公众评论）。目前仍处于“方案”阶段，最终内容将通过官报公布和通知正式确定。据报道，预计将于2025年10月中旬施行。
（出处：日本经济新闻、产经新闻/FNN）
修改方案的主要内容（资本金・员工・经营经验／学历）
注册资本要求
- 现行“500万日元以上”→ “3,000万日元以上”，提高至原来的6倍。
- 入管厅的估算显示，目前符合该标准的外国经营者仅占整体的约6%。
（出处：FNN Prime Online）
雇佣常勤员工
- 新增条件：必须雇佣至少1名常勤员工。
（出处：nippon.com 时事新闻）
经营经验／学历
- 要求申请人具有3年以上经营・管理实务经验。
- 或者，持有相关领域的硕士以上学位，也可能满足该条件。
（出处：nippon.com 时事新闻）
注册会计师等的第三方评估
在现行运用中，如果在更新审查时对事业持续性存在疑问（例如：长期无营业收入、资本负债超额等情况），
可能会被要求提交注册会计师或中小企业诊断士等第三方的“改善前景评估书”。
虽然此次修改方案并未直接规定此要求，但随着制度整体趋严，第三方评估书的重要性可能进一步提升。
（出处：法务省 出入国在留管理厅资料）
今后的时间表
- 公众评论期间：至2025年9月24日
- 施行预期：据报道，将于2025年10月中旬开始施行
最终基准将通过省令・通知正式确定，请务必确认最新官方信息。
（出处：朝日新闻）
作为行政书士，从专业立场的感受
此次修改方案包括大幅提高注册资本、雇佣常勤员工、增加经营经验和学历要求等，与以往相比，标准显著提高。此举有助于提升制度的可信度，但对于真心希望在日本开展事业的外国经营者来说，在准备阶段也可能成为不小的负担。
作为一名长期从事实务的行政书士，我的感受是，这并非单纯的“提高门槛＝缩小机会”，而是意在为真正希望持续经营的人士营造更安心的经营环境。
换言之，越早在资本和雇佣体制上做好准备，越有助于构筑长期的事业基础。
当然，突如其来的制度修改会带来现实的压力，外国经营者感到不安也是自然的。在这种情况下，明确哪些要件是必须的、哪些环节需要提前准备至关重要。事先制定增资计划、雇佣计划，并准备好第三方评估，将在今后变得愈发重要，这是我在实务中切身的体会。
总结
此次修改方案的核心要点如下：
- 注册资本：500万日元 → 3,000万日元
- 雇佣常勤员工：至少1名
- 经营经验／学历：3年以上经验或硕士以上学位
- 注册会计师等第三方评估：在更新・持续性审查时，可能被要求提交
这些目前仍处于“方案”阶段，但对实务的影响巨大。因此，尽早准备资本强化、雇佣计划、学历与经历证明资料，以及必要时的第三方评估，将十分关键。
本文基于截至2025年8月26日的新闻报道撰写。最终要件请务必确认今后公布的省令・通知等官方信息。